こんにちは。
アイデアフラッシャーのにわです。
本日はPR人のひとりとしても、組織づくりにかかわる者としても、
少し悔しい気持ちをバネにして大切なことを発信します。
気候の変化のなか、毎日元気に生活するために、
ぜひ最後までお読みくださり、周りの方にも注意を促すため、シェアしてくださると嬉しく思います。
営業車での外回り中、体調不良に
![走る救急車](https://lovemeandcom.com/wp-content/uploads/2023/08/走る救急車-1024x683.jpg)
※お客さまの許可を得て掲載しています
先日、お客さま企業のスタッフさんが熱中症で入院されました。
この酷暑、誰だって体調を崩すのは不思議なことではありません。
とはいえ、入院だなんて、大変な事態です。
心配になって、ご様子うかがいをしました。
入院されたのは、営業職の方。
お客さまのところに訪問しようと営業車に乗って出かけ、フラフラになって帰ってきて倒れこみ、救急受診されたそうなのです。
お若くて、筋トレで鍛え、体力が自慢のスタッフさん。
いったいなにが起きたのでしょうか。
一因はなんと「車内の暑さ」。
もちろんお外も暑いし、どこもかしこも暑いから、いろいろと重なって起きたことではありますが、
聞き出した情報から、「もうちょっと知っていれば…」「教育していれば…」という反省点が明らかになったため、
早速お客さま社内で研修を実施しました。
当時の状況確認
![駐車場と車](https://lovemeandcom.com/wp-content/uploads/2023/08/駐車場と車-1024x576.jpg)
先に大事なことをお伝えしましょう。
今回体調を崩されたスタッフさん、カーエアコンはもちろんONにしていらっしゃいました。
もちろん冷房で、温度設定も問題ありません。
ただし、風の取り入れ方と流し方に問題があったかもしれないのです。
設定と状況を一部、開示できる範囲で見てみましょう。
・外の温度は37℃ほど
・午前10時前に出発、午後1時30分頃体調不良のため予定を変更して帰社
・ひとりで乗車・運転していた
・体調不良は休憩のため立ち寄ったレストランの駐車場で起きた
・エアコンの設定温度は23℃
・エアコンの設定は「内気循環」
・車の窓はすべて閉まっていた
・服装は通気性の良い冷感スラックスと冷感ワイシャツ
・車はハイブリッドの軽自動車
・駐車場はアスファルトで、日陰はなく周囲に車も並んで駐車されていた
・その日は朝から体調が良く、体温も平熱だった
・昼食を食べ、車に戻り客先へ移動中、5分ほどで目が回り、震え始め、危険を感じて停車のうえ会社に連絡。上司さんが迎えに行く
・上司さんが病院受診をすすめたが、希望のため一旦帰社することに。上司さんの運転で帰社したが、数歩歩いて倒れこみ、上司さんの運転で救急外来受診
重要な部分をクローズアップしましょう。
・エアコンの設定は「内気循環」
・車の窓はすべて閉まっていた
ここです。
ここに注目してください。
以下、風の流れについて確認しましょう。
知っていますか?カーエアコンのあのボタンと機能
![カーエアコン](https://lovemeandcom.com/wp-content/uploads/2023/08/カーエアコン-1024x682.jpg)
エアコンの内気循環。
なにそれ?という方もいらっしゃるかもしれません。
私のように地方在住者で、車に乗り慣れていれば「当たり前」でも、
普段乗らなければ無理もありません。
このスタッフさんもそうでした。
あのボタンにそんな意味があったなんて…
この事態が起きた後、こちらのお客さまの社内で確認したところ、
約6割がご存知ありませんでした。
半数以上の方が、もしかしたら同じように、熱中症で倒れていたかもしれないのです。
今回の私の役割は安全運転管理者や安全衛生の担当者ではありませんが、
従業員教育の行い方、伝え方のお手伝いはできます。
なにより、この悲しい事態、私も胸が痛みます。
お客さまのコアメンバーとすぐに打ち合わせをし、全会一致で研修を行いたいという話になり、
改めてより詳しいプロを招いた講習を企画することとし、
緊急で最低限の教育をするため、準備をして研修を行いました。
もしも同じようなお悩みで緊急対応が必要な方は、必ず正しい情報を入手してください。
JAFさんのページが参考になります。
JAFの方に許可をいただき、「クルマ何でも質問箱」より2記事ご紹介いたします。
エアコンの外気導入と内気循環の使い分けについて▼
![](https://jaf.or.jp/-/media/1/2590/3306/3310/94LDLBpHBhYR.jpg?rev=29ab8381d09941fdb85d81b6975fec17&hash=24C678647B521E66B3161B15561C6895)
高温時に車内温度を素早く下げる方法▼
JAF(日本自動車連盟)さま、ご紹介をお許しいただき、ありがとうございます!
![](https://jaf.or.jp/-/media/3/437/2996/3137/XlxqlZ6MeQ7u.jpg?rev=c22a88d0bd844bc8a371623ceca48f66&hash=2026400B509EE7D493ADF2B4B3C88CE7)
カーエアコンの風の流れには種類がある
カーエアコンには、「内気循環」と「外気導入」という風の流れの切り替え機能があります。
文字どおり、内気循環とは車内の空気をクルクル回して温度を調整するモード。
お外の空気と入れ替わらないということは、たとえばにおいが強いときやほこりっぽいときなどに便利です。
外気導入とは、お外の空気を取り入れて温度を調整するモード。
外の新鮮な空気を入れられるので、窓を開けるのには及びませんが、多少空気が入れ替わります。
![カーエアコンのボタン](https://lovemeandcom.com/wp-content/uploads/2023/08/カーエアコンのボタン-1024x461.jpg)
どのボタンで切り替えられるのか、ご存知ですか?
(「当たり前だろ!」とか言わないでくださいね)
※車種によってボタンの配置や種類は異なります。これは私の12年来の愛車です。
内気循環と外気導入、どちらがいいのか
ここまでお読みになって、こう思う方もいらっしゃるかもしれません。
ん?外が暑いんだから、
外気を入れたらとんでもないことにならんか?
もちろん、お外が暑くて車内が涼しければ、そのほうが適切でしょう。
たとえば屋内に停めていて、外に出るとか、もう車内が十分冷えてきたタイミングとかであれば、
内気循環が効率的で合理的な場合がほとんどです。
けれども、炎天下の駐車場に、エンジンを切って停めていた後のことです。
炎天下で停められた車にふたたび乗りこんだことがある方ならばおわかりいただけると思いますが―
エンジンを切った車には、あっという間に暑さが充満します。
サウナのようなもの、と思ってもよいかもしれません。
お子さんやどうぶつを車内においていかないで、というのはずいぶん浸透しましたが、
運転手さんだって、熱気が充満した車内で何も対策せずにいたら、身に危険が及ぶ可能性も否定できません。
そう、そこでエンジンをスタートさせて、
内気循環のエアコンがブワワ…と動くならばそれは、
もはやサウナのロウリュのような状態です。
熱い熱い風がかき回されて、吹いてきます。
笑い事ではありません。
人は暑すぎると命の危険にさらされる生きものなのです。
炎天下に停めたあとは、
窓を開けて、外気導入でエアコンを回しながら数分走り、
車内の熱が冷めてきたら窓を閉め、内気循環に切り替えると良いそうです。
※車種や気候により、時間や使い方を調整してください
いますぐ覚えて、内気循環と外気導入のアイコン
![カーエアコンの内気循環と外気導入](https://lovemeandcom.com/wp-content/uploads/2023/08/カーエアコンの内気循環と外気導入-1024x461.jpg)
これまた車種によりますし、内気循環のボタンしかない場合もありますが、
画像の左下、水色の囲みが内気循環のマークです。
その隣、黄色の囲みが外気導入のマークです。
このボタンは飾りではありません!
安全に乗り、運転して、楽しく車で過ごすために、知ってください。
そして厳しいようですが、車を運転する方は、
最低限の車の機能やしくみを学んで、アップデートしましょう。
今回のお客さま企業でも、車のしくみと機能について全員で学習し、エアコンの正しい使い方を学ぶ研修を行いました。
後日改めてプロを招いて正式に研修を行い、安全運転や保守管理についても学びを深めることとなりました。
運転する人が、最低限知っておきたいこと
![点滴](https://lovemeandcom.com/wp-content/uploads/2023/08/点滴-1024x682.jpg)
優しい読者の方は気になっていらっしゃるかもしれません。
入院されたスタッフさんは無事、ケアの甲斐あって回復され、お仕事に戻られました。
けれども、本調子ではないし、可能な限りリモートワークにする、訪問回数を減らす工夫をするなど、
会社運営にも大きな影響を与えた話になりました。
(余談ですが、リモート対応化をすすめていたために、この企業さまでは大きなトラブルなく業務配分や移行ができました)
運転免許にも更新がありますが、あれはアリバイではありません。
安全に乗るためには、運転技術やルールを知るだけでは不十分です。
車は適切に動かしてこそ、便利で命を守れるものです。
そうでないならば、運転しない方がよいかもしれません。
特に仕事で使われる方は、どんなものを操っているのか、危険がどこにあるのか知ってください。
あなたのことも、周囲のことも守ることになります。
交通事故以外にも、危険はあるのです。
今回は、陰ながらかかわっていた企業さまのインシデントに、
私自身も大きなショックを受けましたが、大きな学びになりました。
PRを生業のひとつにしており、ソーシャルワークや医療福祉への取り組みをライフワークにしている私のために、事例の公開をお許しいただいたことにも感謝申し上げます。
バックオフィス業務を網羅的に経験していたことが助けとなり、研修や制度設計を見直すお手伝いもさせていただきましたが、
「まさかこんなことが…」と、お客さま企業内でも、多くの方が動揺されていました。
私でできることはお手伝いしますし、適切な専門家におつなぎし、一緒に安全な職場やしくみをつくり、
組織としても働く人々も健康になったうえで、成果を出せるようご一緒に取り組みます。
もしもご不安がある方は、お声掛けください。
なにが必要なのか、どこから手をつけると良さそうか、一緒に考えさせてください。
私たちが人を介在させて生活し、働くかぎり、
一人ひとりが安全に、安心して過ごし、働けるところから、整える必要はどこまでも続きます。
ご覧いただき、ありがとうございます!
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