個と人間/セルフパートナーシップと社会についての話

こんにちは!
アイデアフラッシャーのにわです。

最近ソーシャルワーカーとしての役割を担うことが増えてきました。
介護・介護予防領域、医療、児童支援領域、障害福祉領域、産業保健領域とさまざまですが、
現場に赴く機会もまた増えてきました(コロナ前とほぼ同じくらい!)。

そのなかで私自身のライフワークについても、自分自身の生き方/働き方についても、
整理でき、学びを深める講演会に参加してきました。

目次

「私はこんな人」と説明できるか

ひとりで歩く人

あなたは、「私はこんな人だ」と説明できるでしょうか。
自己紹介に似ている行為を想像した方も多いと思いますが、少し異なります。

自分に対して、自分はこんな人だよね、と言えますか。

どちらかといえば、そちらのほうが今回のお話の起点には良いように思われます。

ちなみに私は、上の画像みたいなところがあります。
PRや企画を扱っているアイデアフラッシャーなので、外向きの人間と思われがち。
けれども、自認するくらい、根はとても内向的です。

家族のことを愛しているけれど、ひとりの時間も必要なタイプ。
だからこうして、おもむろにひとりでお出かけすることもありますし(ひとりごはんも大好き)、
リモートでひとりでお仕事しているのも実は合っているのです。

自分のために時間をつくり、好き勝手な服を着て、しばられないで過ごす―
私の場合はこうですが、
自分にとってほんとうに必要なことに気づいたり、実践したりするのは、
もしかすると現代人にとって、勝手にハードルの上がってしまったことなのかもしれません。

それは、自分のほんとうの姿、心からの願いや欲求を、自分に対しても覆い隠しているところがあるから―

今回参加した講演会ではそんなことを思いました。

参加した講演会と「いきがい講演家」武蔵 圭佑さん

参加した講演会のことと、講演家の武蔵さんをご紹介します。

いきがいそだて
いきがい講演家 武蔵 圭佑さん

同世代でもある武蔵さん(ビジネスネームの由来はあの格闘家の方に似ているからだそう)。
知り合って長く経っているわけではありませんが、すっかり私のメンターのひとりであり、尊敬する方です。

講演会ではご自身の子育て経験、生い立ちなどにも触れながら、
個育て」をテーマに話が進みました。

※筆者自身の解釈をおおいに含みます※
子どもを育てているかどうかに関係なく、自らのほんとうの欲求・感情に気づいて、
自己信頼や自分との関係性を深めていく、セルフパートナーシップを大切にすることで、
それぞれの「個」が育っていき、「個」を尊重できることに加え、
周囲とのトラブル解決のヒントになったり、「これは問題ではない」と気づいたり、
暮らしやすくなったりする、そんなお話でした。

武蔵さんは「超感覚カウンセラー」でもあります。
いわゆる「見える人」。

スピリチュアルなことには疎く、あまり興味のない世界でしたが、
武蔵さんのセッションも受けたことがあります(武蔵さんとお話ししてみたかったからという不純な動機でした)。

そこで言い当てられたのがまさに、本当は内向的で、ひとりで考えるのが好き、探求してしまうということ。
研究科を移籍してまで哲学や倫理学・社会学などの研究をしましたし、現在でもその癖は抜けず、おっしゃるとおりの経歴を抱えてもいます。

私はコミュニケーションをとることが好きで、生業にしたほどですが、
社交性と内向性は同居できるのかという命題を抱えることがあれば、それは私のことです。
(そんな命題を抱えることがあるかというご批判は甘んじておうけします)

以前オモシロタノシズム界隈の企画でムーミンのキャラ診断のようなものをしたことがあり、
診断結果がムーミン(ムーミントロール)だったことは腑に落ちています。
見た目はリトルミイちゃん寄りですが、スナフキンのような人とは相棒になれるし、ムーミンパパ、ムーミンママ、ミムラねえさんのような人も周囲にたくさんいます。
ビビリなのに好奇心のかたまりで、観察やぼーっとすることが好きなムーミンには、シンパシーを感じます。
武蔵さんとのセッションで言われたことに重なりました。

今回はそんな「たましいが見える」からこその武蔵さんならではの視点も織り交ぜながらの講演会でした。
ご興味のある方は次回のお知らせ、最新情報を受け取るために、武蔵さんの公式LINEのお友だちになってみてください。

じょうずに喋れなかった

マイク

講演の内容はネタバレになってしまうので、ここからは感じたことや学んだことにフォーカスしましょう。

武蔵さんは今回、はじめての講演をされました。
仲間(武蔵っ子)も集まりましたが、武蔵っ子たちの目にも、彼が緊張していることは明らか。

お水飲みます…

緊張していると頭を掻きながら伝え、お水を取りにいった武蔵さん。

余談ですが、私はお客さまによく「緊張している」と口に出してしまうほうがいいですよ、とお伝えしています。
好感度が上がることもありますが、吐き出すだけで少し気楽になれることもあるからです。

緊張している様子を隠さなかったことに、私は逆に安心感をおぼえました。
これは絶対にいい会になる、と思ったのです。

最初はガチガチになりながら話しはじめた武蔵さんは、中盤にお気持ちが乗ってきたのか、いつになく真剣で情熱的な語り口に。

武蔵さん

ホワイトボード上で図解しながら説明する場面、中盤以降はあまりドリンクが減っていきませんでした。

力強く動くペンと真剣な姿の横で、
なみなみと注がれたままのアイスコーヒーがなんとも象徴的。

ここのお話の内容は、心理学や発達理論とも重なって面白い部分でした。

真剣な表情で、用意していたメモをほとんど見なくなったその時間。
オーディエンスと武蔵さんとの対話が完成していたように感じられました。

時間が…

ぜんぜんまとまらなかった。
じょうずに喋れなかった。

講演中やその後のランチ会でも、武蔵さんはこんなことをおっしゃいました。

けれどもむしろその逆で、彼が熱をこめて真剣に話した場面では、こちらもグッと引き込まれ、心から共感できたのです。
もしも、立て板に水のごとく話してこられていたら、別の感覚を得ていたかもしれません。

いつも穏やかで、ゆったりとしていて、あたたかい目線を向けながら、相手のペースにあわせて話す人。
カウンセラーとしての彼がそうだとしたら、
いきがい講演家としての武蔵さんは、
まっすぐにこちらを強く見て、全身で熱をこめて、勢いよく表現する人

カウンセリングのプロだからこそ、「相手に気遣えなかった」と、気にされているのかもしれません。
こちらとしては、そのギャップに胸を打たれたというのに。
彼がほんとうに、命をかけて伝えようとしていることがなんなのか、伝わってきたのです。

じょうずに喋ること、正しい文法や語を用いること、相手に合わせること、効率よく拡散すること。
すべてPRやマーケティングの世界でも大切なことではあります。
それ以上に大切なのは心からそう思って伝えること。
「伝える」よりも「伝わる」ことを、と常々仕事でも意識していますが、
心からのメッセージにまさるものは、ありません。

セルフパートナーシップと周囲との関係性

ベンチに座って腰に手を回す人たち

私の仕事の軸は「コミュニケーション」と「企画」です。

アイデアフラッシャーを名乗っておりますが、自分に与えられた「アイデアがわきやすい」という特性は、自分にとっても周囲にとっても、「いい関係性を築き、さらにHAPPYを増やしていく」ために使っていくと決めています。

自分ひとりが利益を独占するようなアイデアは、少なくとも私自身を幸せにしてくれません。

関係性のなかに生きるのが人間。
それぞれ思うことや受けとめ方が異なり、前提もちがいます。

そんな話も、講演の内容とリンクします。

そして、相互に異なる人々のなかに生きるうえで、もちろん他者のことを受けいれるのも重要ですが、
「私はこう思う」
「私にはこう言ってくれると伝わりやすい」
「私はちょっとこれは心地よくないんだ」
そんな自分自身の感覚を理解して、適切に伝えていくことも同じくらい大切。

そこで遠慮しすぎてしまうと、本来の自分自身が周囲に伝わらないまま、
よくても表面上の忖度だけがはたらく事態に陥るのです。
気を遣ってくれない相手とは、まったく噛み合わないようなこともあるでしょう。

ところがここが厄介です。
誰しも自分自身の本来の姿、湧き出るような欲求には、案外気づいていないものだからです。

言葉になることには既に、理性や顕在意識のフィルターがかかってしまっているので、「気持ちや身体がついていかない」なんてことも。

私自身はたまたまリモートワーカーになって出勤をやめ、体調が改善した(オフィス内で環境刺激を受けすぎていたのに、「出勤する」という前提があって疑いもしなかった)ことがあります。

お客さまでも、こんな方がいらっしゃいました。

  • 絶対に期日に遅れない主義で、締め切りの調整を願い出たこともなく「仕事が速くきっちりする人」と自他ともに認める方。実はのんびりするほうが合っていて、芽が出るかどうかわからないものを見守る農業部門に移籍したら頭角をあらわした
  • ウエットな人間関係に介入し、調整できる頼れる経営者の方。実はほんとうは人が嫌い!会社を譲渡し、静かにひとりでできる投資活動にシフトしたところ、心が穏やかに
  • 暴れん坊将軍のように厳しい経営者の方。実は愛と勇気だけが友達という価値観があったことが判明。厳しい指導スタイルをやめて部下にまかせるようにしたところ、表情もやわらぎご友人が増える結果に
  • 従業員さんの離職が激しい企業。ダイバーシティ雇用で行っていた方法を取り入れ、「自分はこんな人間です」と包み隠さず話してもらえるように、事前の面談で整理した上で面接を実施。転職回数の多い方も勤続でき、エンゲージメントの高い組織に

「こうしなければならない」という思い込みが言葉や態度にあらわれているものの、本来の感覚とはズレていることがあります。その状態では、うまくいかないことが増えていきます。

まず自分自身の根源的な欲求に気づいて認めるところから、
いい関係性はスタートしているのかもしれません。

自分の話を聴いてあげる―個育てのはじまり

仲良しの犬と人

「人の話を聴かなければならない」
「周りを尊重しなければ」…

社会で生きていると、そんな圧を感じます。
実際に周囲と良好な関係を築けている人は、聞き上手の側面も。

「周囲とうまくやる」ことを気にするあまり、自分自身の感情が置き去りになることは、もしかすると現代人の常なのかもしれません。

武蔵さんは以前、こうアドバイスしてくださいました。

自分自身の話を聴いてあげる時間、
感情をそのまま吐き出して認めるような時間をもつといいですよ。

あえてその時間をもつこと。
逆に言えば、私はその時間をもってこなかったことも、彼には見透かされていました。
そこから余裕ができたり、遊びができたりしていくのだから、私には必要です。

お互いの個性や特性を受容し、みんなで個を尊重して生きていくこと。
個の力があつまって、強いチームをつくること。
そのはじまりには、セルフパートナーシップがあります。

武蔵さん、講演ありがとうございました。

この記事では武蔵さんの講演やご活動について、自主的な感想を掲載しております。
武蔵さん、今後のご活動も応援しております!

ご覧いただき、ありがとうございます!

話しかけてみたい方は、公式LINEでもお待ちしております。

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