役に立つより「力になる」。慎重派がアクセルを踏む瞬間の話

こんにちは!
アイデアフラッシャーのにわです。

「私じゃ役に立てそうにないし」ー

仕事仲間やご相談くださる方から、よく聞くセリフのひとつがこちら。
私もよくそう感じて申し訳なく思えてくることがあります。

「役に立つ」って、なんだろう。
それを考えさせられたエピソードと大切なビジネスパートナーについてお伝えします。

目次

役に立てるか、悩んじゃう

文具

ほんとうに役に立てるのかな、
私でいいのかなって思って。
悩んじゃって。

彼女はそう言いながら、マグカップの縁と膝とに指をかけては往復を繰り返しました。

「動きながら考える」タイプの私とは、はっきりいって真逆の存在。
失礼極まりない話ですが、友人でもある彼女のそのモーションに
面白い、次はどっちだろう、カップ?お膝?と眺めていると、
急に見透かされたような気持ちになりました。

黙って私をみつめるその視線が、ああ痛い。
痛いのです。

彼女の苦しみの端っこくらいにしか、きっと私は触れられないのに、
と感じたままに伝えました。

「私は岩本さんのように慎重には考えたことがないし、きっとお話のの端っこの端っこしか見えていないんです。でもたぶん、それって端っこじゃなくて、つながっているのがばらばらになっているから、もしかしたら苦しいですか?」

何屋さんになるのか、どんなものを誰に対して提供するのか、
それはほんとうに相手が求めているのかー

私も、マーケティングにかかわるときは、その「断片」が突き刺さってつらくなることがあります。
そうじゃないんだよ、もっと全体の、まとまりの、かたまりの状態で、全部ふわあといい感じにならんものかね?と思うものです。
彼女のモヤモヤがそれに近いのかどうかはわかりませんが、
あまりに視線が痛く、そんな話をしたことを思い出します。

言い切らない強さ

ドリンクを注ぐ人

話の流れで、
私自身は「何屋」と言えていないこと、それでも仕事が楽しいということを話した気がします。

そのあと彼女はおもむろに、

最近ね、
楽しみな仕事があって。
こんなことをする予定で、こんな人がお相手で、
どんなことをお伝えしようか考え出すととまらなくて!

おお、そうなんだあ、よかった楽しそうで…

そうだ、楽しみが、あるじゃないですか。
思いきり、楽しいところがあるじゃないですか。

彼女が楽しみだと言ったのは、
ある対象への人生設計、進学や仕事やお金、家族などをトータルで考えることについての話。
くわしいことは省きますが、キャリアだけでも、家族の話だけでもない、
その人の人生すべてを考えるの大切さはわかっているけれど、
まるごと全部扱って、話せるのがこんなに嬉しい!という気持ちが伝わってきました。

楽しい。たしかにすごく楽しいなぁ。
その一方でいつも、
これで大丈夫かな、お相手のためになっているかな、
どんなふうにしたらいいかなって試行錯誤して。
たしかにそれが、いつも楽しくて。

どうかな?どうかな?って、
ちょっとずつ試して、なにやってんだろうとか思うんだけどね、喜んでもらえると嬉しくてねぇ。
「何屋さん」っていうところは、定まりにくいわけなんだけど…

「こうだ!」「これだ!」と言い切らない。
優しさだけではなく、試行錯誤して、ほんとうのお相手の喜びに寄り添いたい。
腹落ちするまでは、絶対に譲らない。

彼女が受ける相談は、その人の人生の大きな決断にかかわることが多いからこそ、
価値観によって決断も異なるし、正解はいつもちがうもの。
同じ人の人生でも、その場その場で決断が異なっても、ちっともおかしいことではありません。
だからこそ、毎回一つひとつ慎重に言葉を返し、含めるように、ときには洗い流すように、しなやかに対話していることを知っていましたが、
先の発言はそのスタンスのあらわれでもあるでしょう。

「言い切らない」ことは、
中途半端な優しさや無難な逃げではなく、
彼女の根底にある強さの証明のように思われたのです。

誰よりも慎重な人が、加速する

スピードメーター

「岩本さんは、目の前に自分の人生を必死に生きようとする人がいたら、まず見捨てることはないし、話を徹底的に聴くし、アプローチの方法にこだわりはない気がする」

感じたままにそう伝えると、いつもみたいに「またァ、おおげさなァ~」と言いながら、
いつになく早口で、どんなふうに目の前の人と対話したいのか、
どんなふうに話ができて嬉しかったか、
◯鬼の長台詞もびっくりの超サイヤ人ゴッドばりの熱量で語ってくれました。

いやいや、珍しいですね、こんなふうにお話しされるのもね…

長台詞をキメたあとの岩本さんは、グラスのお水を全部口に含んでまた照れ笑いしました。

彼女はキャリアコンサルタントであり、
マネーのプロであり、
妻であり、
母であり、
娘であり、
仕事人であり、
家庭人であり、
お客さまのパートナーであり、
私たちのチームメイトであり、
友達であり、
どこかの若者にとっての姉貴分であり、
慎重派であり、
誠実であり、
超サイヤ人ゴッドであり、
実は細い道もスイスイ運転するナイスなドライバーであり―

なにかのフラグなんて、いったい私たちには、どれほど必要だっただろう。
ほんとうに必要なのだろうか。
全部ひっくるめて、それぞれの人生なのに。

誰よりも慎重で誠実な彼女がグッとアクセルを踏み込む姿に触れて、
「何者か」よりも「ところでいま、しあわせか」と
自ずと問いが切り替わることに気づきます。

岩本さんについて

そんな岩本さんは、IntegriCOという屋号で活動されています。
「インテグリコ」って発音もかわいらしいのですが、意味は御本人に尋ねてみてください。

とても爽やかで、岩本さんとお話しすると前に進める感じがします。
モヤッとしていることが整理されたり、一旦立ち止まってリセットする勇気をもらえたりすることも。
私は、頭が煮えそうになったら助けを求めます。

岩本さんは、従業員さんをさまざまな角度で応援して、人間としてのつながりを深めて組織の力もアップさせたい企業や、人生をまるごと慈しみたい人のパートナー。

冷静に、誠実に対話して、目の前に懸命に生き・働く人がいれば、
必ず力になってくれる人です。

「役に立つ」よりも「力になる」

共同作業するビジネスパーソン

ところで、仕事でも生活でも「役に立つ」って、なんでしょう。

私だって、できれば役に立ちたいと思って生きていますし、お仕事もしています。

けれどもどちらかといえば、家族や友人、大切な仕事仲間に対しては
役に立ちたいというよりも「力になる」存在でありたいとも思います。

「役に立つ」という言葉に道具的なイメージを抱くかどうかはさておき、
相手を思い浮かべながら、また受けとる本人も相手への感謝を抱きながら、
「力が湧いてくる」ような場面には、かならず良好な関係性があるから。

「あなたの」ことを応援する、と、目の前の “YOU” をまっすぐにみつめているときの真摯なかかわりは、
仕事においても、人生の文脈でも、力になるものです。
だから、家族にも、ビジネスパートナーにも私は力をもらっているし、力になる人でありたいと考えています。

そんな岩本さんはかならず、
大切にご自身の人生を歩もうとするあなたの力になってくれる人です。

PARTNER

岩本 加奈恵|Kanae Iwamoto
IntegriCO代表

キャリアコンサルタントやマネーのプロとして、企業介入型のキャリア支援、ティーンや若い世代向けの「お金」や「キャリア」「人生設計」に関する講師登壇などを手掛ける。
活動領域を制限せず、誠実に従業員・学生と向き合いたい企業や教育機関、自分の人生をまるごと大切にしたい個人の方とのつながりを深め、活動中。

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